Tokyo:美術館

せっかくなので勉強もしないとね。東京はそれこそ素晴らしい美術館がたくさんあるのでできるだけ行きたいし、でも時間は限られてるので事前にいくつか調べて的を絞りました。まず行ったことのない美術館。私は美術館の建物そのものを建築物として観るのも好きなのです。そして企画展で興味をひきそうなもの、そして1つは写真を主とした展覧会を観られるところ。

最初に行ったのは「東京都現代美術館」。あいにくの雨の上、最寄り駅から少し遠かったのですが、規模の大きい美術館です。ここを選んだのは「トーマス・デマンド展」という企画展が面白そうだったので。日本では初の個展だそうです。被写体を精巧に紙で作り、映像や写真で撮影し構成するドイツの作家です。事前にそれほど深く調べずに行ったので、その紙で作ったものが展示されているかと思ったのですが、なんとデマンドは作品を作って映像におさめた後、制作したものは全て破棄してしまっているのだとか。版画やエッチングを1枚刷って原版は破棄してしまう、ようなものでしょうか。いや、違うかな。とにかくその映像や写真を見ても、実際の部屋丸ごとをほぼ原寸大で作っているものや3次元なパターン、金属や絨毯等の質感など、これが紙でできているのかと思わずにはいられない、でもなんとなく無機質で現実がわからなくなる感覚に陥りそうな、ホントに独特な世界観。サイトには作品がいくつか公開されているので興味ある方は訪れてみてください。

次に行ったのは「東京国立近代美術館」。皇居のすぐ側です。ここは写真展が面白そうだったのと、「誕生日の方は入場料無料」とあったからです(えへへ)。ブローシュアを見ると「日本で最初の国立美術館」とあるので、かなり歴史あるところなのですね。建物は平成14年に大規模な増改築をしたそうで、とてもキレイです。

写真展は単にプリントを羅列してあるだけではなく、タイルや鏡面に焼付けて光と音で演出してあったり、映像と組み合わせたり、様々な演出が施されていてとても楽しめました。写真はただ単にシャッターを押すだけではない、何かドラマのようなものを感じたり、モノクロ写真でも色を感じることができたり、色々な方向からの視点で見ると面白いです。

最後は上野の「東京都美術館」。今年4月にリニューアルしたばかりだそう。建物自体が面白く、他と違って寛げるようなところが多くじっくりと勉強できるような感じ。

ここは主に公募の作品展が多く、展示によって入場料が必要なものと無料の展示も多くあります。学生さんと思われる作品も多く、これはこれで面白かった。自分にも覚えがあるような感覚で。でも時代が違うので作品の方向性や性格は全く違うのですけどね。

次回の企画展のお知らせでフェルメールの絵画が窓面に大きく掲げてありました。

フェルメールは以前東京に来た時に(確か国立新美術館で)観たのですが、あの構図の素晴らしさと色使い、特に青色の発色の美しさは今でも鮮明に覚えています。「水差しを持つ女」は余りにも有名ですが、あの時はとにかくスゴい人で、人の流れに乗るようにしか移動できず、じっくり観ることはできなかったのですよ。それでも感動が色褪せないくらい、でもできればまた本物を観てみたいですけどね。

美術館は本気で観ると3時間以上は平気でかかってしまうので、ちょっとの滞在で色々行こうというのはとても無理。でもとりあえず今回、美術館に関しては行きたいところに行けたのでほぼ満足。

本音を言えば、1週間くらい滞在してもっと色々観たかったなー。食べたかったけど食べられなかったものも多くあるし。(←実はコレが一番心残り)まぁ贅沢を言うとキリがないんだけどね。