月別アーカイブ: 2013年3月

島宿に泊まる

実は今回小豆島に行ったのは、泊まってみたい宿があったからなのです。ウチのクライアントさんに出雲・湯の川の温泉宿さんがあるのですが、昨年サイトをリニューアルする際、参考に全国の旅館サイトを見て回っているうち(多分500施設くらいのサイトを見た)見つけたのがこの宿のサイトでした。デザインは私が求めていたようなコンセプトではなかったのですが、中を見ているうちに、あぁ〜ここ行ってみたいな〜と(こう思わせるのがサイトづくりの真骨頂ですよね)。よくよく見れば小豆島、なんだ車で行けるじゃん、と。

わずか7室だけの古民家風の小さな宿ですが、実際に行ってみると思っていたよりも贅沢な造りで「上質な空間でゆったり寛ぐ」というのがぴったりな感じです。

足腰の弱ってる母のためにベッドのお部屋を選んでいましたが、写真で見るよりも広々としていて、窓からは海も見えて眺めも最高。お部屋には内湯もついていましたが、外に貸切風呂が「竹」と「石」と2つあり、両方を愉しみました。掛け流しの湯はそれほど熱くなく丁度良い感じ。それぞれに内湯と外に竹林に囲まれた露天風呂があり、久々に開放感に浸りましたよ。貸切風呂っていいねー。

ウェルカムドリンクのオリーブ茶。焼いた葛にみかんのジャムを添えた和菓子が美味しかった。

淡口生揚・生あげ・二段熟成・諸味たれ、食材もそれぞれで試すと色々味わいが楽しめます。

お料理はこの宿自慢の「醤油会席」。種類の違うオリジナルの醤油や諸味で新鮮な魚介類やお野菜をいただきました。さすがと言うか醤油そのものが味わい豊かだし、諸味は野菜にすごく合う。その他にも色々と工夫したメニューがあってなんと贅沢。予め「量を控えめにしてください」と言ってみたのですが「そんなことは気にされなくていいですよ〜」と。でも控えめにはしてあったようですが、お部屋がちょっとグレードのいいとこだったのでオプション料理もついていて、やっぱり食べきれませんでした・・・なんか一か月分くらいのゴチソウ食べたような。普段は質素な食事だし、たまにする旅だからこんなのもいいかと思ってしまう。

お部屋の内湯。中央に写ってるお酒を入れて。

翌朝は部屋に付いている内湯に、宿で用意してあった日本酒を入れて酒風呂に。ハナシには聞いたことあったけど、これもお初の体験。湯上がりは目に見えて肌がツルツヤ!へぇ〜酒風呂ってこんなんなるんだ。身体もあったまるし。でもやっぱりもったいないかな。これも旅ならではの贅沢。

そして朝ご飯も贅沢。手作りの豆腐やそうめん、お惣菜も優しい味わい。この宿オリジナルの珍しいオリーブご飯は、お好みでオリーブオイルをかけて。これも食べきれず、でもチェックアウトの時におむすびにして竹の皮に包んで持たせてくれました。嬉しい心遣いですよね。

右の手作り豆腐はとろとろ。オリジナル醤油もいいけど、辛味噌がまた合う。

オリーブご飯はお米の甘さが際立って。土鍋で炊いているのでおコゲも美味。

事前には何度か電話もいただいて心配りが行き届いているし、スタッフの対応も良かったしお料理も温泉も、全てに芯から満足できるお宿でした。これこそまさに非日常。非日常=贅沢、なのだなぁ。ホントに「癒された」感がひしひし。

もう一度泊まってみたいな。この宿に泊まりにだけ小豆島に行く、ってのもアリだと思う。そのために日常を頑張ってみるのもいいかも・・・。

旅をする理由

今回の小豆島は母と二人で行きました。一応プレゼントのようなもの、のハズだったのですが。

そもそもは十数年前、両親が還暦を迎えるのを機に特別なことをしない替りに、きょうだいでおカネを出し合って旅行でもしてもらおうとしたのが始まりだったかな。ただどこに行きたいか聞いても、現役時代に日本の都道府県全てに行っている父、そして時々そのお供をしていた母も特に行きたいところを思いつかないと言う、じゃ〜いっそハワイでも行く??と言っても海外まではメンドクサイ・・・と結局ハナシはまとまらずにそのまま何年も経ってしまい。(たぶん両親も私たち子供によけいな負担をかけたくない、というのもあったと思う)そして古希になろうというときに「そうか、私が一緒に行くのなら両親も気を遣うことなく行ってくれるだろう、車で行けるところなら荷物も負担にならないし」ということで、ようやくプレゼント旅を計画したのです。親孝行などとはおこがましいけど、普段何もしてあげられないし、元気なうちに楽しいことをたくさんしてほしい、純粋にそう思ってのことでした。

湯布院のお宿。しっとり贅沢な良いお宿でした。もう一度泊まりたい。

行き先はプレゼントと言いながら私の希望で湯布院に。大分に行ったことのある父も湯布院は行ってないと言うし。車の運転は私と父と交代で。旅の行程づくりや宿の手配などは私がしたのですが、計画を立てている段階で父が「湯布院に行くならついでに熊本にも行きたい」と言い出しました。聞くと父の父、私の祖父が最期に過ごした病院が熊本にあると言うのです。祖父は私が生まれた時にはすでに亡く、戦死したとしか聞かされていません。父はその祖父が最後にいた場所を訪ねてみたいと、わざわざ熊本県庁に問い合せていました。どうやって調べたのかはわかりませんが、県の方は調査結果と丁寧なお手紙をくださっていて、その末尾に「古希のお祝いで旅行されるとか。どうぞ楽しんでください」というようなことが書かれていて、あぁ、なんだかんだ言いながら、父はこの旅行を喜んでくれているんだなと嬉しかったのを覚えています。

そして湯布院・熊本と2泊3日駆け足で行ったのですが、帰ってから父が「これは旅費」と言って封筒を差し出すのです。「イヤイヤ、それじゃ〜プレゼントの意味ないし!」と拒否ったのですが、父も一旦出したものは引っ込められない。結局親っていうのはこういうものなんだなぁ〜と「じゃ、これで来年もどっか行こ」と預かることに。

その後母の体調が思わしくなかったりしたのですが、翌年はあまり無理せずに近場でと淡路島・四国へ行きました。そしてその時もまた父が「旅費」と称しておカネを渡すので「じゃまた来年どっかに」・・・とず〜っと永久運動のように。私としてもそれで両親が楽しんでいつまでも元気でいてくれるなら、と思ってたのですが・・・結局父と三人での旅行はそれきりになりました。「今度は伊勢とか、金沢なんかどう?」と話してはいましたが。

琴平のお宿で寛ぐ両親。父との旅行はこれが最後に。

そして父が「旅費」として渡してくれていたお金だけが残りました。母は「それはアンタが好きに使いなさい」と言いましたが、そんな気になるわけもなく。

で、それからまた数年経った今、そのお金で母と旅行することにしたワケです。私の運転で行ける範囲で。「このお金で旅行すればお父さんの供養にもなるよ」と言ったのですが・・・結局今回も母からお金を渡され・・・ホントに親ってのはこういうものなんですねぇ。私も自分の子供からそうされたらおそらく同じようにするんだろうな。

で、また残ったお金を前に、次回はどこへ行こうかと思案中なのです。

小豆島・旅

忙しいと言いながらナンですが。前から決めていたので何とか仕事を調整して(実は必死でやって)行ってきました。

新岡山港から船で1時間10分。そういえば私の車は今回が初乗船。しかし去年直島へ行った時も感じたけど、島根県の隠岐の島といい、なンで島の道路ってのはあんなにも幅が狭いのか。しかもやったらクネクネしている上に、車がすれ違う時はどっちかがバックしなきゃなんないほどのところも多い(まぁ必然的に安全運転にはなるけどね)。

小豆島と言えばオリーブ。醤油、そしてそうめんも有名ですね。で、着いた早々、早速そうめんを食べに。色鮮やかな「オリーブそうめん」というのをいただきました。まぁオリーブの味は遠い感じですが、もちもちと歯ごたえのある美味しい麺でしたよ。その後、乗船券を買った時に「すももソフトクリーム無料券」をもらっていたので、それもいただきました。さっぱり甘酸っぱくてイケましたですよ(写真は撮り忘れた)。

そして「オリーブ公園」と「オリーブ園」へ(隣接してる施設ですが全く別もの)。実はワタクシ、それほどオリーブが欲しいとかじゃないのですが。オリーブオイル、高級品だしね。オリーブの実そのものは食べられるわけじゃないし(生の実は一般には流通していません)、化粧品にも興味はナイ。でもまぁ色々見て回るのは楽しいですね。パッケージとか勉強にもなるし。ガーデンにはオリーブの木はもちろん、色々なハーブや、この季節はミモザが満開でキレイでした。

予定よりも1本早い船に乗ったのでけっこう時間に余裕があり。オリーブ公園のレストランで休憩しようと思ったのですが、さして良さげなメニューがない。で、せっかくだからと思いついてカフェを探してみることに。

ネットでいくつかカフェがヒットしたので、ナビに入れるも場所が出てこない・・・仕方ないのでまた別のオリーブ園併設のカフェレストランへでも、とナビに従って行ってみるけど行きつかない(涙)。私の車のナビはですね、古いので新しい道や施設は出てこないし、しょっちゅうウソはつくし、道なき道へ迷わせるし。まぁ仕方ないかぁ、と次へ行こうとしたら、そこに探していたカフェの看板が。ありゃ、素晴らしい偶然。こういうのも珍しい(後で気がついたけどiPhoneのナビアプリで探せば良かったかも)。ちょこっと年配のご婦人オーナーの、まさに民家のような和カフェ。ゆったりと和んで和のスィーツをいただきました。

その後オリーブよりも興味のあった醤油で有名な「マルキン」へ行ったのですが、ナンと午後4時で閉館・・・島時間なんだなぁ・・・。醤油菌?で真っ黒に色付いた建物は威厳のある風格。この周辺は醤油の香りがぷ〜んとしています。ここは明日に行くことにして宿泊予定のお宿へ。・・・以下続く。

久々、カフェをラウンド

ひとつ山を越えたと思うと、ずどーーーんと谷へつき落とされ。そして必死に這い上がるとまた違う山が・・・全く、安っぽい人生物語じゃねーっての。

その後も件のところには振り回され、「聞いてないし!!」ってことやら「もっと早よ言えや!」と印刷屋とアタフタしたり(もっとも面と向かっては口が裂けても言えんのじゃ)、もぅこれは永久運動だね。仕事を差別するなど言語道断なのだが、別のクライアントさんからお誘いいただいた講演会は直前にキャンセル、また別クライアントさんとの打合せも日程変更を余儀なくされ・・・他のクライアントさんをケ落とすこの傍若無人ぶり、全く恐れ入る。

そういうこともあって最近は外に出ることも少なくなってたんですが、スキマの時間を縫うように束の間の逃亡(この根性も我ながら恐れ入るが)。束の間とは言いつつもお初のカフェを2件ハシゴしましたよ。

1件目は小泉八雲記念館の近くにあるアンティークカフェ「noen」。占いをしてくれるので有名らしい。私はそっちはさして興味がないのだけれど、同行のツレが占ってほしいと言うのでくっついて。細い路地のちょっと奥にあるのですが、カフェと言うより寛げる家みたいな雰囲気。お客さんは若い女子ばかりで、占いも予約制ですぐにみてもらえることはそうそうないようです。じっくり煮込んだハヤシライスが名物らしく、ツレはそれをオーダー、私は軽くタマゴサンドとコーヒーを。ここに合ったイイ感じのセンスで味もマル。松江も色々隠れたカフェがあるのだね。

続いて2件目、松江駅近くの「LinQ」。ここはたまに家にクーポン付きのチラシが入っていて、おされ〜な感じだったので一度行ってみたかったのです。シフォンケーキの半額券を使って飲み物は豆乳ラテを。けっこう大きいカップで豆乳の味が濃いラテはフワフワのケーキと相性マル。しかしさっきのカフェもそうだけど、こちらも若い女子ばかり。この日は平日だったんですが、仕事は?もしくは学生?ってもう春休み??

まぁそんなことはどーでもイイ。んで家に帰るとわかってはいたけど仕事メールの嵐。別に逃亡した報いじゃなくて自業自得。でもまぁ久々にリフレッシュはできたかな。バランスを保つのは大事よね。